ついに来たね。

http://eg.nttpub.co.jp/news/20040927_09.html

 「ショートショート(≒掌編小説)の神様」こと星新一さんの名作「きまぐれロボット」(ASIN:4041303036)がついにアニメ化されるらしい。製作はスタジオ4℃だし、声優がidoruとしての魅力がますます爆発しているMEGUMIさんに加えて、爆笑問題キャイーンの、そして関東お笑いの最良の部分を継承し、発展させているコンビ、インパルスの板倉さんとあっては、否が応でも期待してしまう。

星新一さんの作品をぼくが初めて読んだのはけっこう遅くて、憶えている限りでは中学生のときのことだ。作品名は「繁栄の花」で、教科書で読んだ。そのときはけっこうひねりが利いた作品だなと思った程度で、他の作品に手を出すことはなかった。その後、大学生の時に『エヌ氏の遊園地』(ASIN:410109831X)を読み、はまった。今でも折を見ては古書店で買っている。何故、古書店で買うかというと、新潮文庫版の星新一作品は当初、眞鍋博画伯が担当していて、彼の書くイラストが星作品の挿絵にはもっとも適切だと思われるのだが、ある時期から和田誠氏に代わってしまったからだ。
 眞鍋さんの書くイラストは如何にも近未来、という感じではなくて、どこか風変わりな無国籍性、超時代性を感じるのに「未来」という感じがする。音楽で言うとEYE@BOREDAMSの指摘するとおり、シリコン・ティーンズみたいな感じ。シリコン・ティーンズ唯一のアルバムのジャケットってこんなだし。

 惜しむらくは、本当に惜しむらくはせっかくアニメ化されるのだから、背景美術を眞鍋さんに是非とも担当していただきたかったのだが、眞鍋さんはお亡くなりになっているし……
 これで星さんと眞鍋さんの再評価が進むことを祈ります。関係ないけど眞鍋かをりさんも。