男の子と違う女の子って 好きと嫌いだけで普通がないの。

 眠れない。ので徒然なるままに日暮らし、モニタに向かう。
 「好き」と「嫌い」って概念があるじゃないですか。これって、相反する概念だと思うんですけど、「興味がある/ない」または「気になる/ならない」という概念枠を導入すると、どちらも「興味がある/気になる」にカテゴライズされると思うのです。マンガでも映画でも自動車でも他人でもいいけど、好き=興味がある=気になるってのは、まあ納得していただけるかと。で、嫌い=興味がある=気になるのほうは、その対象の要素のどこかの部分に自分の価値観が引っかかっているから反応するんだと思うんですよ。この解釈ってちょっとフロイトっぽいけど。
 で、虚構作品において、ぼくは単純な好き/嫌いはどうでも良くって、その作品がどうして自分は気になるんだろうっていうほうが重要なんです。舞城王太郎さんの小説を読んでいると、そのあまりの絶望感とやり切れなさに打ちのめされるんだけど、あれだけ荒廃した雰囲気を読者に伝染させることのできる舞城さんはやっぱりすごいのです。ユヤタンも「本当に辛いことは、無視されることだというのに……」みたいなことを書いていたし。