視えない恐怖が視えるとき。

 ここ10年くらい、毎年、1月半ば〜4月半ばくらいまでは調子が悪い。考えるに理由は二つある。一つは花粉症で、もう一つは気候だ。特に寒暖の変化が激しいとこたえる。
 ぼくは微熱、だるさ、頭痛、軽い痛痒感(特に目と耳)、鼻づまり、くしゃみ、鼻水など、花粉症によって起きるあらゆる症状が出るので、毎年、この時期は憂鬱になる。今年は鼻づまりやくしゃみ、鼻水とは無縁だったが、今日になっていきなり鼻にきた。
 先ほど外出していたら、一瞬雨が降り、そのまま歩いていたらすぐに止んだ。しばらくして自分の着ていた黒いダウンジャケットをふと見ると、ところどころに黄色い粉末がついているではないか。……花粉だ! 雨水に吸収された花粉がダウンジャケットについて、水分が蒸発したのだろう。……雨、降らないかな。勝手な願いだが。