アニメ/マンガ/ゲーム空間のセクシュアリティ

 最近、エロマンガとかで女装少年ものが散見されるのですが、これって、所謂男性向けエロマンガやおいの分割が弱まってきたことの現れなのだろうか。
 大雑把にいうと、

【男性向け】
 ↑男×女
 |ふたなり×ふたなり
 |男×ロリ
 |女×女装少年
 |女×女(百合)
 |年上の女性×ショタ(姉×弟など)
 |ショタ×ショタ
 ↓男×男
やおい

 のような分布が見られる*1。百合をどう考えるかは難しいところだ。甘詰留太さんの

キミの名を呼べば (MUJIN COMICS)

キミの名を呼べば (MUJIN COMICS)

米倉けんごさんの
ピンクスナイパー (メガストアコミックスシリーズ No. 4)

ピンクスナイパー (メガストアコミックスシリーズ No. 4)

なんかはロリとか眼鏡おねえさんとかショタとかふたなりとか女装少年とか出てきてすっごいよ。『ピンクスナイパー』はエロマンガにおけるセクシャリティ表現の可能性をエンターテイメントの形で探究しており、『キミの名を呼べば』は男性オタク的妄想が叙情的に結実していて両方とも素晴らしい。しかもどっちもドエロ。

*1:上記の分布は筆者の印象に基づく整理である。男性向けややおいにおける性別カップリングの組み合わせを考える上で、論の対象としやすい組み合わせを選んでいることは否めないので、これら以外の組み合わせを除外していることを政治的、または理論的に批判されうること、そしてこの男性向け〜やおい間の配置のグラデーションに異論が唱えられる可能性は否定しない。筆者としては上記の分布は叩き台として提唱したつもりなので、これをご覧になった方々による「批判」を乞う次第である。