朝から

 筋肉少女帯を聴く日々。しかもオレ分類第5期筋少の大傑作アルバム

キラキラと輝くもの

キラキラと輝くもの


 このアルバムとか
最後の聖戦

最後の聖戦

あたりを聴いていると、本当に何ともいえない気分になるなぁ。ぼくは
ステーシーの美術

ステーシーの美術

には「意欲作」以上の意味を見出せないのだが、上記2枚のアルバムは、この世を憎むサブカル少年大槻が「あっちの世界」では「生きられない」ことを自覚し、「こっち側」で懸命に生きようとする姿が描かれていると感じる。この世を憎悪し、軽蔑し、絶望していた大槻が世俗に塗れて生きる態度は、極めて乱暴に要約すれば「生きるのって辛いなーでも頑張らないとでも(以下死ぬまで無限ループ)」ということになるだろうか。そして人生を肯定しようとしながらもそれを言葉に現わした時の嘘臭さ*1にやりきれなくなってしまうというその態度は、やはり己の過去に復讐されているのかもしれない。
 そんな大槻が今後、如何に齢を重ねていくのかについては、とても気になるところである。
 
 このアルバム、歌詞だけでなく、楽曲面に注目しても面白いね。筋少なりに最大限のサービスとしてのポップさ全開なあたりが。

*1:「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」といった江戸川乱歩をこよなく敬愛していた大槻が"dreams come true"などという言葉を口にする事を想像して欲しい。