ようやく……。

眼鏡本の表紙。

 オフセット同人誌の入稿が全て終わりました……。
最後に入稿したのは、ぼくのサークルの同人誌になりました。いつ入稿したかは秘密だ。
 というわけで、宣伝です。

・批評同人誌『次元往復』第一号、最終コスプレィ彼女
 この本は、ライター、編集者、キャットファイター、衣装製作など各方面で活躍中の夏一葉id:natsu-k)さんが主筆、編集主幹を務めた同人誌で、フェミニズム的見地から、女性の在り方や女性から見た男性オタク系文化などについて論じた内容になっており、通常、なかなか気がつかないような興味深い点を明晰な批評的意識に基づいて摘出しており、読みごたえのある同人誌です。


 内容はこんな感じです。

■「ポストオタク=サイボーグ宣言 〜刊行の辞にかえて〜」夏一葉
 この本を企画した夏さんによる刊行の辞です。モスコミューン出版部の同人誌『Kluster』創刊号のキャッチコピー"ARE WE NOT MEN? / WE ARE ANIAML OR CYBORG OR..."の真の意味が明解に書かれており、この本の企画意図が簡潔にまとめられています。

■対談「少女表現における、無傷と傷 〜『ファウスト』の表紙とゴスロリ表現〜」夏一葉×麗
 夏さんとゴスロリ文化のフィールドワークをしている麗さんによるゴスロリ自傷行為・ひきこもりなどの文化/社会現象、小説誌『ファウスト』に対するフェミニズム的な意見交換が展開されています。

■「サイボーグ・ガンスリンガー・ガール夏一葉
 最近、人気のマンガ『ガンスリンガー・ガール』をマキャフェリィのSF小説「歌う船」と対比させ、サイボーグ・フェミニズム的な立場から批評しています。

■「分析の奇妙な博士――斎藤環やおい」論への疑問とその検討」前川晶
 『戦闘美少女の精神分析』などの著作で知られる、精神科医で評論家の斎藤環さんのやおい論に対して、やおい文化の歴史に即して、その誤謬を批評しています。

■「男性オタクよ!
  美少女主義者たらんとせば
  いま一息よ」
  【第一回】 砂
 マンガ家/マンガ評論家の砂(id:sandworks)さんによる、美少女を至上のものと考える男性オタクたちの矛盾を摘出したエッセイです。


・批評/文芸同人誌『Kluster』vol.2、モスコミューン出版部(id:hitomisiriing
 11月の文学フリマで頒布された創刊号に続く第二号は「バブル」をテーマに企画されました。今回の目玉は編集者で文芸評論家の中俣暁生(id:solar)さんへのバブルについてのインタビューで、80年代から編集業に携わり、バブル期をその最前線で見つめてきた仲俣さんならではの切り口で熱く語ってくださっています。80年代に日本で如何にサブカルチャーが独自の進化を遂げたかについて考える上で、このインタビューは非常に重要だし、フリッパーズ・ギターファンは落涙必至の内容です。
 創刊号に比べて、より全体的にまとまっているので、1冊の読み物としてけっこう面白いと思います。前述の夏さんもきわめて批評的意識の高いエッセイを寄稿してくれていて、これまたお薦めです。

■「「鍵のかかった部屋」をいかに解体するか? For How Much Longer Do WeTorelate Murder Cases?」仲俣暁生id:solar

■「WE ARE X-MEN! 〜サイボーグについて」夏一葉id:natsu-k

■「うたかたより感傷的な空、さえも。─私的詩的プラダブティック青山レヴュウ─」本山明日香(享子)

■「バブルの産湯でオギャーオギャ― ――〈バブル期〉をめぐる覚書」近藤正高id:d-sakamata

■「極私的渋谷系論考 〜バブル後に起きたバブル〜」popstarcrazy(id:popstarcrazy

■「青春探偵小説・前島賢の冒険」前島賢id:cherry-3d

■「MMRメッセンジャー〜マヤ・マリみてローザス・舞城・佐藤・西尾〜」hitomisiriing(id:hitomisiriing

・眼鏡同人誌『人造眼鏡っ娘図書委員長水野レイ』BASIC CHAMPIONS
 2003年1月にロフトプラスワンで開催された「メガネっ娘居酒屋『委員長』 冬期」で生まれた伝説の人造メガネっ娘・水野レイ本。表紙があの「眼鏡好きの理論的指導者」西川魯介さんな上に、本文でも魯介さんによるマンガ、『ラブやん』などでお馴染みの田丸浩史さん、眼鏡同人界でその人在りとうたわれたはいぼくさんによるイラスト、水野レイのコスプレ眼鏡写真に加えて水野レイさん、夏一葉さん、そして私、細野によるコラムと豪華な執筆陣による前代未聞かつ充実した内容になっております。同人誌好き、眼鏡好きは押さえておかないとかなりヤバいです。
 この本では、魯介さんの名作マンガ『屈折リーベ』の作品論をMMR的に読解してみたのですが、けっこう大変でした。MMR評論というのは、id:hitomisiriingが開発した評論の形式で、これはうまくやれば、かなり面白いものだと思います。『Kluster』第二号のid:hitomisiriingの評論がそれを実践しているので、興味がある方は是非、購読して下さい。あと、ぼくの『屈折リーベ』論で、恋愛における固有名と確定記述の問題が、かなりすっぽり抜け落ちているので、機会があれば、その点についてもっと突っ込んだものを書きたいっすね。まず勉強せねば。

 とりあえずオフセット本は全て入稿したものの、これからコピー誌2冊作ります。頑張ります。

 最近、サイボーグ009ヴィネットは本当にみなくなったし、ナムコガシャポンもなくなった。かなりヤバい。あまりに食玩ガシャポンやりたくて、普段なら買わない水戸黄門食玩買ったし。