格闘ゲームについて考える。

 年表を更新してみました。

 とりあえず、上掲の年表を基に、格ゲー運動が87年の「ストリートファイター」に始まり、96年から衰退し、2000年に終わったという作業仮説を立ててみる。
 96年以降も格闘ゲームは多数、発表されているが、それらは95年以前のゲームに比べると、システム面における更新があまりないことと、90年代前半の格ゲーブームの頃に比べると、既にジャンルとして定着してしまっていて、「ムーブメント」というには、盛り上がりに欠けるからだ。
 また、「バーチャファイター」は新宿ジャッキー、池袋サラ、柏ジャッキー、ブンブン丸などの有名ゲーマー、あるいはMMBというセガ公認コスプレアイドル*1や双子サラを「ヴァンパイアセイバー」はさちえ*2など、有名コスプレヤ―を排出した。
 また、90年代前半にはTOKYO GAMER'S NIGHT GROOVEというゲーム+テクノミュージックイベントが開催されたり、「鉄拳」の音楽がテクノ・ミュージシャンにリミックスされたり、*3大塚ギチによる

トウキョウヘッド 19931995

トウキョウヘッド 19931995

が出版されたりなど、ゲームと他のジャンルとの相互影響によるムーブメントがあった。
 しかし、OTAKU文化全体への影響を考えると、「ギルティギア」シリーズと「DOA」シリーズはそのキャラクター性において重要である。id:hhosono:20050112のコメント欄におけるid:motidukisigeruさんの指摘にもあるように、システムとしての格ゲーは、ほぼ、91〜95年でその発展を終え、その後は新しいキャラクターを次々と生み出すことで格ゲーは延命したといえるだろう。春麗も今年で37歳だし(笑)。また、3D格闘ゲームの流れは「三国無双」とか「鬼武者」のようなゲームに、つまり非対戦型横スクロール格闘ゲームを3D空間で展開したゲームに繋がっていったとも考えられる。
 あと、ナムコの89年発表の「ケルナグール」とDECOの84年発表の「空手道」も重要だね。

*1:彼女たちはどちらかというと、「バーチャファイター」シリーズではなく、「東京ブロンクス」とか「ファイティングバイパーズ」のコスプレがメインだったが。

*2:リリスコスの偉い人。

*3:「鉄拳」のリミックス・アルバムが出たのは98年で、

の2枚。90年代前半以降のゲームとテクノ・ミュージックの相互影響については、機会を改めて論じたい。